「ロックは淑女の嗜みでして」第6話あいつは捨てろと言われた日、メンバーとは何かを考えた

青春・恋愛
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「捨てろ」って、そんなふうに簡単に言える言葉じゃない。

でも第6話のこのセリフは、胸の奥に冷たい石みたいに落ちてきた。だってそれは、“誰かを選ぶ”ってことと、きっと同じだから。

メンバーに入りたい。仲間でいたい。でも、誰かを入れるってことは、誰かがはみ出すかもしれないってこと。この回は、バンドのことだけじゃなくて、友情とか、自分の居場所とか、もっと奥の“人間関係のゆらぎ”が静かに鳴っていた気がします。

この記事では、『ロックは淑女の嗜みでして』第6話で描かれた「メンバーとは誰なのか」「仲間になるとはどういうことか」その問いを、少しだけ一緒に考えてみたいと思います。

この記事を読むとわかること

  • 『ロックは淑女の嗜みでして』第6話の見どころをやさしく振り返れる
  • 「あいつは捨てろ」というセリフの裏にある、感情の揺れを深掘り
  • メンバーになること、ならないこと――その選択が意味するものを考えられる
  • ひより風のまなざしで、人間関係の“余白”に寄り添う視点が見つかる

「捨てろ」という言葉の重さに、誰もが黙った

「あいつは捨てろ」って……な、なにごと!?
思わず一時停止して、巻き戻して、音量上げて聞き直しちゃいました。そのひとこと、空気をバッサリ切ったみたいに冷たくて、画面越しなのにちょっとゾクッとしたんです。

誰を仲間にするかって、つまりは、誰かを“外す”ってことでもあって。
そんなの、理屈ではわかってても……実際に口にするの、重たすぎるって。

ひとりを選ぶ、それはひとりを捨てること?

そんな中で、リリーが生徒会に入ったんですよ〜!
いわゆる役職ゲット!ってやつだけど、それ以上に「ここに居ていい」って言われたような感覚だったんじゃないかなって。

しかも! そこからの展開がまた胸アツで…!

なんとなんと、生徒会副会長――“桜心の王子”こと院瀬見ティナがですね、リリーたちの演奏を見て「音楽隊に入りたい」って自分から言い出したんです!!

あの、完璧キャラ代表みたいな子が、照れもなく「入りたい」って言うなんて…もう、そのギャップにやられました私。
しかもしかも「ピアノは少々…」って言ってたけど、ほんとに少々で(笑)でもね、それすら愛しいの!

セリフではなく、目線で語られた本音

この回、言葉よりも目線とか間とか、“静かな感情”がめちゃくちゃ響いてくるんです。

リリーのちょっとはにかんだ顔とか、ティナの表情の奥にある揺らぎとか。
セリフにならない想いのほうが、ずっとずっと深かった。

音楽がつないだものと、こぼれ落ちたもの

正直、ティナのピアノはびっくりするくらい“控えめ”だったけど(笑)
でも、あの音にちゃんと気持ちがこもってて、そこがすごくよかった。

バンドって、うまい下手じゃなくて「一緒にいたい」って気持ちの重なりなんだって、改めて思わされました。

だから、あの場面が好き。ぎこちないけど、でもまっすぐで。
ああいう空気って、音楽よりも、強く残るんですよね。

仲間って、どこまでを含むの?

“メンバー”という言葉の境界線

リリーが「生徒会に入れてもらえた」って、それだけでもう拍手もんだったのに、
ふとよぎったのが……あれ?じゃあ、入れなかった子は?っていう素朴なモヤモヤ。

“メンバー”って、どこからどこまで?
演奏できる人?目立てる人?信頼されてる人?
そのラインって、実はすごくあいまいで、でも線引きされた瞬間にズシンと響くんですよね。

リーダーシップは正しさだけじゃ測れない

第6話で一番ギョッとしたのが、「あいつは捨てろ」ってセリフ。

この言葉を口にしたのは、別の学校から来た白夜珠姫(しらや たまき)って子だったんです。

音(おと)に「バンドを組まないか」って誘って、その条件がリリーを捨てることだなんて、
もう……うわぁ、って声出ました。正しさより、えぐみが勝っちゃってる。

「捨てろ」なんて突きつけられて、音がどう答えるのか、こっちまで息をのんじゃって。
あのときの音の顔、今もふっと思い出すくらい、印象に残ってるんです。

あの沈黙に、誰もが答えを探していた

無言って、ある意味で一番雄弁だなぁって思うことありませんか?

みんなが黙ってうつむいたあのシーン、たぶん誰もが「正しさ」より「優しさ」を探してたんじゃないかなって。

「入れて」って言う人と、「決める」側。
どっちも、きっと泣きたくなるくらい苦しかったと思う。

そんな“答えの出ない問い”を、あの場の空気が全部引き受けてたような気がしました。

心の外に置かれる、あの感じ

「いらない」と言われた側の視点

「あいつは捨てろ」って言葉、リリー本人は聞いてなかったかもしれないけど、
でもね、たぶん空気って伝わるんですよ。なんか、私、もう必要とされてないのかなって、心が勝手に察しちゃうあの感じ。

リリーの表情、少しだけ曇ってた。いつもの元気な声も、ほんの少し小さくて。
画面越しに「だいじょうぶ?」って声をかけたくなるくらい。

ひとりの想いが、誰にも届かないとき

そんなリリーが見つけたのは……なんと、木の上に取り残された猫!

「助けなきゃ!」って思って、ジャンプしようとしたその一歩を、ぴたりと止めたんです。

たぶん、その場にいた“お嬢様たち”の目が気になったんだと思う。
「お嬢様は木に登らない」なんて無言のルール、あるあるすぎて切なかった…!

それでも見ていた、あのまっすぐな目

でもね、次の瞬間!なんとティナが、スカートひるがえしてぴょーん!って木に飛びついて
その猫ちゃんを助けたんです! え? 王子!? ってくらいの決断力と行動力!

しかも、そのあとに見せたちょっと誇らしげな顔が、またよかった…!

ティナのあの行動って、リリーが「本当は行きたかった一歩」そのものだったんですよね。

何も言わなかったけど、ふたりの間には、言葉よりあたたかい空気が流れてた気がします。

選ばれなかった人の物語も、ここにある

主役じゃない感情に、名前をつける

「バンド組もう」って誘われたのは音(おと)で、「捨てろ」って言われたのはリリーで。
この構図、ほんとにドラマチックすぎて……なんでリリーがそんな立場に?って。

なんとなく、リリーって“元気担当”で、空気を明るくしてくれる子だったから、
まさか「捨てる・捨てられる」ってワードの中に置かれるなんて、予想してなくて。

あのときのリリーの存在感って、めちゃくちゃ静かだったけど、
それが逆に胸にくるんです。何も言わない、でも、そこにいる。それがつらい。

空気を変えることもできず、ただ“察してしまう”リリーの繊細さに、
私は思わず、自分の昔の記憶と重ねちゃいました。

遠ざかる背中を、ただ見送るしかなかった

音が断ったとき、リリーは笑ったのかな? それとも、何も言えなかったのかな?
そのへん描かれてなかったけど、私は勝手に想像して泣きそうになりました。

だって、あれだけ一緒にいて、あれだけ音の近くにいたのに、
話し合いの“土俵”にさえ立ってなかったっていう距離感、しんどすぎて。

選ばれなかった側って、どこにも行き場がないんですよね。
責めることもできないし、祝うこともできない。ただ、置いていかれるだけ。

でも、それでもリリーはその場にいて、音楽から離れなかった。
その静かな頑張りが、ほんとうに沁みました。

仲間に入れなかったその後も、物語は続いている

でもね、そこで終わらないのがリリーのすごいところ。

猫を助けようとした勇気も、ティナに向けるまなざしも、全部が“諦めてない”って証拠なんです。

たとえ目立たなくても、誰かに選ばれなくても、自分の物語を止めないって、
ほんとうにすごいことだと思う。

私たちの中にも、きっと“選ばれなかった記憶”ってあるから。
だからこそ、リリーの姿にぐっときちゃうんですよね。

主役じゃない人の心にも、ちゃんとスポットを当ててくれるこの作品が、
私はやっぱり大好きです。

それでも「バンド」だと思えた理由

きっと誰かが、まだ信じていた

ここまできて、思ったんです。
「バンド」って、うまい・下手とか、リーダーとかフォロワーとか、そんな枠じゃないんだなって。

“一緒にいたい”って気持ちを、ちゃんと信じる人がいたから、あのバンドは成立してた。

ティナのあの一言も、行動も、全部がその証拠で。
信じるって、まっすぐなだけじゃなくて、すごく勇気がいることだよね。

ひとりの想いが、ちゃんと届いた。
それだけで、もうバンドとしての“始まり”は、始まってるんだと思う。

選んだことも、傷つけたことも、音にしたい

白夜珠姫の提案を、音が断ったとき。
あれはただの拒絶じゃなくて、リリーを選ぶっていう“選択”だった気がするんです。

優しさって、ちゃんと声に出して示さないと伝わらないこともある。

だからこそ、あのときの音の選択が、静かに、でも確かにグループをつないだんですよね。

うまくいかなかったことも、迷ったことも、
きっと音楽にしたら、全部、誰かの心に届くようになる――そんな気がして。

壊れかけた関係から始まる、新しい音

リリーもティナも音も、それぞれが少しずつ踏み出したこの第6話。

完璧じゃない、でも壊れてもない
ぎこちなくても、気持ちがつながってるから、まだバンドって呼んでいいよねって。

私はこの回を見て、「人とつながる」ってことが、また少し好きになりました。

誰かと一緒に音を鳴らすこと。
その背後には、こんなにも多くの“言葉にならない気持ち”が流れてるんだって。

ラストの空気感があまりに優しくて、気づいたら涙のかわりに、深呼吸してました。

この記事のまとめ

  • 「あいつは捨てろ」という言葉が、人間関係の緊張を静かに描き出した
  • リリーが“選ばれなかった側”として見せた優しさと勇気に心を打たれる
  • ティナの行動が、言葉よりも強く“信頼の芽生え”を伝えてくれた
  • 音が選んだ答えは、誰かを傷つけずに守るためのやさしい決断だった
  • バドとは“うまさ”ではなく“一緒にいたい”気持ちの重なりだと感じさせられた

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